COOK MAGAZINE

豊橋がテーマの話題のマンガ「だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!」の佐野先生に、クックマートが聞いてみた!

2020.10.12
COOK MAGAZINE
INTERVIEW:漫画家 佐野 妙

皆さん、愛知県豊橋市をご存知ですか? 実は今、空前(!?)の豊橋ブームが起きているって知っていますか?

NHK朝ドラ「エール」の舞台の一つになったり、豊橋発祥と言われている「手筒花火」が様々な番組で取り上げられたり、YouTuberでプロ格闘家の朝倉未来選手が話題になったりと、様々な方面で盛り上がりを見せています。

そんな「豊橋ブーム」の火付け役の一人が今回の主役・佐野妙さんです。

豊橋在住の漫画家さんで、今まで全国的に見るとあまりスポットライトを浴びることの少なかった「東三河・豊橋」エリアを題材に、全国誌でマンガ「だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!(以後「だも豊)」連載をしています。

東三河~浜松エリアに展開するクックマート社内でももちろん話題沸騰。社員休憩室の本棚にも置かれています。

デライト本社の休憩室に置かれた「だも豊」。

誰もが知る名産から、地元民ならではのあるあるネタなど、知られざる豊橋の魅力が詰まったこの作品。一体、どんな方が描いているのでしょうか? 今回、お住まいが豊橋でクックマートのヘビーユーザーというご縁もあって、作者の佐野妙先生にお話をお聞きすることができました。発売したばかりの第2巻の見どころや、ここでしか読めない佐野先生の思い出話など盛りだくさん。どうぞお楽しみください!


──「だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!」第2巻の発売、おめでとうございます。さっそくですが、本作を知らない方に向けてのご紹介と、第2巻の見どころを教えていただけますか?

全国書店とオンラインストアで絶賛発売中!(竹書房)

ありがとうございます。たくさんの人たちのおかげで、2巻を出すことが出来ました。この漫画は今現在の豊橋を題材にした漫画です。広く知られていることから、マニアックなことまでいろいろ描いています。2巻は特に食べ物の話が多いですね。豊橋と言えば!な名物から知られざる名産まで。豊橋は美味しいものが多いので描いていて楽しかったです。

豊橋名物、あなたはどれだけご存知ですか?

──豊橋は日本でも有数の食材の産地ですもんね。ちなみに佐野先生のお気に入りはなんでしょうか?

お菓子から野菜まで、いろいろな食材がそろっている豊橋なので、常に台所にはたくさんのものがストックされています。ただ、一番食べているのはキャベツですね。安くて助かっています(笑)

佐野先生の実体験も随所に散りばめられています

──それにしても、豊橋を題材にする、という漫画は非常に珍しいですよね。かなりニッチな印象を受けますが……。そもそも、豊橋で漫画を書こう!と決めたきっかけはどのようなものだったのでしょうか?

実は私が「描きたい」と言ったのではなく、編集さんが「豊橋の漫画描きませんか?」と言ってくれたのです。最初は何言ってんだ?と、思いました(笑)。豊橋は、何もないのに・・・と。

でも編集さんが「豊橋はちょっと変」「豊橋のご飯は美味しい」と力説するので、じゃぁまぁ、せっかくだから描いてみようと思って始めました。

──編集者さんからの案だったのですね。豊橋の方だったのですか?

編集さんは北海道出身茨城育ち、東京在住・・・です。話をしているときに「佐野さんて方言すごいですよね」と言われ、初めて自分がめちゃくちゃ方言を使っていることに気が付きました。全然意識していなかったので。

ちなみに、編集さんが美味しい!と言って何度も食べに来たがったのはヤマサちくわさんのお店です(今はなくなってしまった店舗です)。この味でこの値段は信じられない!と。ちくわが美味しいってすごい!と言ってばくばく食べていました。それと、必ず編集部へのお土産にブラックサンダーを買っていきます。

知る人ぞ知る豊橋の新名物。ブラックサンダー好きにはたまりません。

──佐野先生は豊橋生まれ、豊橋育ちとお聞きしています。地元であっても、マンガを描くことで気づく魅力もあるのでしょうね。

豊橋で生まれて、今も豊橋に住んでいますが、未だに知らないことが多くてびっくりします。農業や気候など、住みやすいところだと思っていましたが、数字になって見てみると改めてすごいなと思います。

──農業産出額(農業粗生産額)では1967年(昭和42年)から2004年(平成16年)まで全国の自治体で第1位、現在でも全国トップクラス。工業では豊橋市の三河港が自動車の輸出入は金額・台数とも全国第1位・・・だったりしますもんね。

日本でも有数のお花の生産地でもあります。すごいぞ、豊橋!

はい。地元民でも「え~、そうだったの~!?」と驚くような力を秘めた場所だと思います。

余談ですが、新しいことなどを調べるときには、小学生の息子の社会の教科書が役に立ちます。私が小学生の頃、デルフィニウムやベルローズ(豊橋が産地として有名な花)なんて知りませんでした。知れば知るほど、面白い街だと思います。

──佐野さんご自身は、どんな子どもでしたか?

小さい頃から絵を描くのが好きで、本を読むのが大好きでした。学校の図書館、中央図書館などに入り浸り、勉強してるふりをして本を読んでいました。初めて読んだ漫画はりぼんに載っていた「銀曜日のおとぎばなし(萩岩睦美作)」です。

漫画はずっと真似事をして遊んでいました。インターネットが普及し始めた頃には自分の絵をHPに掲載して、いろんな人から感想をもらったりもして。楽しかったですね。でも、プロの漫画家になろうとは思いませんでした。

その後、結婚して主人から「こういう漫画雑誌もあるよ」と教えてもらったのが4コマ漫画の雑誌です。4コマなら描けそうだなと思って初めて漫画を投稿したところ、運よく拾ってもらえたので、今でも漫画を描き続けています。

「だも豊」が連載されている4コマ誌「月刊マンガライフ」。11月号では巻頭カラーを飾っています。

──「だも豊」の中で、特にお気に入りのエピソードがあれば教えてください。

愛知県といえば赤味噌が有名ですが、その種類は実に豊富。マンガ読むと味噌汁が飲みたくなるかも。

たまり醤油から八丁味噌の話を描いたところですね。醤油や味噌のことを全然知らなかったので、勉強になりました。どうやって漫画の話にしていけばいいか、いろいろ頭をひねりながら作りました。

「西駅」って豊橋のどこにあるの? の回も、ずーっと言いたかったことだったので、漫画の中で描けてスッキリしました。割とみなさん「西駅」って普通に使ってますよね。

豊橋の人ならすぐにわかる「西駅」。でも公式には西駅という駅はありません。不思議です。

──豊橋の人からすれば思わずニヤリとするシーンですよね。それに普段使うような三河弁も多くて親近感が湧きます。ちなみに佐野先生はどんな三河弁を使うことが多いんですか?

「だもんで」・・・と言いたいところですが「ちゃっとやっちゃいん!」です。息子が宿題をなかなかやらないときによく言います。これ、文字にすると全く伝わりませんね(笑)。

それと「だらー」も出ちゃいますね。「どめんどっちー」は言葉にしませんが、頭の中ではよく呟いています。

三河の人なら一度は呟いたことがあるはず!

──普段からクックマートをご愛顧いただいているとのこと、誠にありがとうございます。クックマートにはどのような印象をお持ちでしょうか?

地元の美味しいものがいろいろ手に入るのでとても重宝しています。レジに向かう前の生菓子コーナーにピレーネやあん巻きが置いてあるので、いつも誘惑に負けそうになりますね。それとクックマちゃんはお店に買い物に行くたびに、エコバッグ可愛いな~と思って見ています。中央製乳さんのアイスのパッケージも可愛いですよね。

クックマのアイス。パッケージが可愛すぎると評判です。

個人的にはヤマサちくわさんとコラボした商品が好きで、よく買っています。ちょうどよいサイズなので、ついついつまみ食いしてしまいますね。それと、私がよくいくお店では学校の給食メニューを貼っていてくれるので、夜の献立づくりに便利。カレーにしようと思うと、なぜか給食でもカレーが出ていることが多いんです(笑)。

──最後に今後の話も。1巻、2巻と豊橋ネタが満載な「だも豊」ですが、まだまだネタは尽きない感じですか?

連載を始めた頃は、1年は持たせるように頑張ろう・・・と、思っていました。しかし、描いても描いても終わらないのです。

現時点で半分も描けていないような気がします。お祭りや気候のことなど描いていませんしね。それに豊橋は地元密着型スーパーの個性が強いです。こちらを描くときになったら、ぜひクックマートさんもよろしくお願いします。

[今回登場いただいた方のプロフィール]
漫画家 佐野 妙
豊橋生まれ、豊橋育ち、現在も豊橋在住の漫画家。まんがライフ、まんがライフオリジナル、まんがタウン、主任がゆく!SPで掲載中(2020年10月現在)。「だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!(竹書房)」はまんがライフで連載中、コミックは2巻まで全国書店、オンラインストアで販売中

Ⓒ佐野妙/竹書房

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